空き家を相続するといくら税金がかかる?相続時にかかる税金の種類と金額を解説

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不動産の相続費用はいくらかかる?

「空き家を相続したけど、税金のことはさっぱりわからない」
「税金の計算なんて、考えるのも面倒になってきた」
「とりあえず、忙しいからそのまま放置したい」

忙しい日常生活を送る中、空き家の相続にかかる税金のことまで考えるのは実際大変なことですよね。

この記事では、以下の内容についてわかりやすく解説します。

  • 空き家の相続でかかる相続税
  • 不動産登記でかかる登録免許税
  • 空き家を持っているだけでかかる固定資産税と都市計画税

空き家の相続にかかる税金でお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。

空き家を相続すると何かとお金がかかる

平成30年総務省統計局の調査「住宅・土地統計調査 特別集計」によると、空き家数は約849万戸、住宅総数に占める空き家の割合は13.6%と過去最高になっています。

空き家が増える原因についてはこちらで解説しております。ぜひご覧下さい。

住む予定のない空き家を相続しても、管理する手間に加えて何かとお金がかかります。
忙しいから、面倒だからと放置していると、かえって税金なども高くつくことになりかねません。
空き家を相続するとかかるのは相続税と登録免許税
まず、空き家を相続すると以下の2つの税金がかかります。

 

  1. 相続税
  2. 登録免許税

相続税とは

相続税は被相続人(亡くなった人)から相続などによって財産を取得した場合、その財産に課される税金のことです。

相続税は、人が住んでいない空き家を相続した場合でも課税されます。

相続税が発生した時の大まかな流れ
相続発生から申告・納税までの大まかな流れを解説します。

  1. 相続の開始
  2. 死亡届の提出(~7日)
  3. 遺言書の確認
  4. 相続人と相続財産の調査
  5. 相続放棄・限定承認の期限(~3カ月)
  6. 被相続人の準確定申告(~4カ月)
  7. 遺産分割協議書の作成
  8. 相続税の申告・納付(~10カ月)

相続税の納付・申告は、相続開始の翌日から10カ月目の日が期限です。
期限を過ぎると追徴課税が発生するので、注意しましょう。

相続税は遺産の総額によって変わる

相続税は、遺産の総額によっても変わります。
基本的には、地価の高い大都市圏の方が課税割合が高くなるでしょう。

相続税がいくらかかるのかは「基礎控除」がポイントです

相続税には、法定相続人の人数によって決まる基礎控除の金額を上回った分の相続財産が課税の対象になります。

逆に言うと、相続財産が基礎控除の額を下回れば、税金はかかりません。
相続放棄についてはこちらで解説しております。ぜひご覧下さい。


基礎控除額の算出方法は、以下になります。
3000万円+(600万円×法定相続人の数)

例えば、法定相続人が妻と子ども3人の場合の基礎控除額は、以下のようになります。

相続税の基礎控除額:3000万円+(600万円×4人)=5400万円

基礎控除額は、配偶者の有無や子どもの人数、遺産の金額によっても異なります。

おおよその遺産総額が分かれば、簡単に計算できるシュミレーションサイトもあるので、利用してみると良いでしょう。

不動産を登記するときにかかる登録免許税

不動産を登記する時には「登録免許税」という税金がかかります。

不動産の登記をするときに必ずかかる税金で法務局に納付するもの

登録免許税は、不動産の登記を行う時に必ずかかる税金で、法務局に納付するものです。

登記申請時、収入印紙で納めます。

相続が登記の原因だった場合の所有権移転登記の登録免許税の算出方法は、以下になります。

登録免許税:固定資産評価額×0.4%

例えば、土地の評価額が2000万円だったとしたら、

登録免許税:2,000万×0.4%=80,000円

この場合、80,000円が登録免許税です。

評価額については、役所から郵送されてくる「納税通知書」に記載されているので、確認してみましょう。

一般的に司法書士に依頼するため5~10万円の報酬と実費が別でかかる

相続登記する場合、司法書士へ依頼するのが一般的です。

報酬には幅があり、5~10万円と実費が別にかかります。

司法書士の報酬は自由化されているため、地域による相場の違いや、手続きの内容・複雑さなどによっても異なるからです。

不動産取得税はかからない

不動産取得税は、土地や建物など不動産を取得したとき払う税金のことです。

相続によって不動産を取得した場合、不動産取得税はかかりません。

取得理由が売買ではなく、亡くなった人からもらう形だからです。
非課税となるので、申告書も必要ありません。

登記は義務付けられていないが売却する時には絶対登記が必要

登記は法律上義務付けられていません。
しかし、売却するときには絶対登記が必要です。

不動産を売却したいと思っても、登記簿上の名義人が存在していない場合などは、売買ができません。

例えば、所有者が死亡したにもかかわらず相続登記が行われていないと、買い手は誰と交渉していいのかわかりません。
相続人の1人が口頭で自分が相続したと言っても、実際は他の相続人が相続するかもしれないのです。

買い手のリスクが大きすぎるため、登記名義が古い不動産などは買い手がつかないということになります。

不動産登記は、人で言うと戸籍に当たるものです。不動産を取得したら、必ず登記を行いましょう。

空き家を相続後に持っているだけでもかかる固定資産税と都市計画税

空き家を相続後に持っているだけでかかる税金は、以下の2つです。

  1. 固定資産税
  2. 登録免許税

固定資産税と都市計画税は登記していなくても課税される

固定資産税と都市計画税は、登記していなくても課税されます。

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点での所有者に対してかかる税金。
算出方法は以下になります。

区分 固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地
(200㎡以下の部分)
評価額×1/6 評価額×1/3
一般住宅用地
(200㎡を超える部分)
評価額×1/3 評価額×2/3

例えば、面積が200㎡で評価額が900万円の宅地の固定資産税を計算してみましょう。

固定資産税:900万円×1/6×1.4%=21,000円

この場合、固定資産税は21,000円です。

都市計画税は、都市計画法によって市街化区域内に所在する土地や家屋が課税対象です。

都市計画税の算出方法は、以下になります。

都市計画税:評価額×0.3%(制限税率)

例えば、上記と同じく面積が200㎡で評価額が900万円の宅地の場合はどうでしょう。

都市計画税:900万円×1/3×0.3%=9,000円

都市計画税は、9,000円になります。

特定空き家に指定されると固定資産税は高くなることも

空き家対策特別措置法の施行によって、「特定空き家」に指定された空き家は、固定資産税の軽減措置対象から除外されることになりました。

施行前は、空き家でも200㎡までの敷地部分に対しては、固定資産税を1/6に軽減するという規定が適用されていました。

しかし、施行後は軽減措置は一切なくなったのです。

特定空き家に指定されると、固定資産税が大幅に増えるリスクがあります。
約6倍もの負担が必要になる場合もあり得るのです。

特定空き家の判断基準は、以下の4つが挙げられます。

  1. 倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態
  2. 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  3. 適切な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている状態
  4. その他周辺の生活環境の保全を図るために、放置することが不適切である状態

できるだけ早めに、空き家の管理や売却など今後の対処を検討しておく必要があるでしょう。

空き家は所有しているだけでもコストがかかってしまう

空き家は所有しているだけでコストがかかります。

固定資産税や都市計画税などのほか、空き家を放置することで固定資産税の負担が非常に大きくなる可能性があります。

たとえ相続放棄したとしても、「管理責任」という義務が残る場合があるので注意しなければいけません。

また、空き家を放置することで倒壊などによるケガを第三者に負わせた場合、損害賠償責任を負うことになります。

例えば、豪雨により地盤がゆるみ石垣が崩壊、隣接する家が全壊し裁判に発展した例もあります。

このケースは空き家に関しての判例ではありませんが、空き家を放置して損害を負わせた場合、同様の責任を問われるリスクがあるでしょう。

まとめ

空き家を相続すると、相続税と登録免許税がかかります。
相続後に持っているだけでかかるのが、固定資産税と都市計画税です。

特定空き家に指定されると、固定資産税の支払いが6倍になる可能性もあります。

空き家は何かとお金がかかるということをご理解いただけたかと思います。

空き家を相続してお困りの場合は、売却などの選択肢もあるでしょう。
まずは、一人で悩まずに専門家や不動産会社に相談してみることをおすすめします。

高祖広季

空き家パスの運営会社、株式会社ウィントランスの代表です。 年間1,500件以上の空き家の相談を受けています。佐賀県出身です。