売れない不動産を相続した場合にやるべき3つのこと。負動産になりやすい物件の特徴も解説

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相続では売れない不動産が手に入って空き家になる問題がしばしば発生しています。寄付による無償提供をしようとして「譲ります」と立札をしておいても誰も手を出してくれずに苦労することも珍しくありません。もし実家を相続して売れない状況に陥ってしまったらどうしたら良いのでしょうか。

この記事では空き家になるような「負動産」を手に入れてしまった際にやるべきことをわかりやすく解説します。年数が経過するほど売れにくくなるので、早めに行動を起こして負動産に対処しましょう。

 

相続して苦労する「負動産」の特徴

実家は解体せずに相続したいと考えがちですが、使うこともなくてさらに売れないと空き家になるので相続放棄をした方が良い場合もあります。処分できずに苦労する「負動産」にはどのような特徴があるのかをまずは簡単に紹介します。

建物が古くてリフォームが必要

相続した実家が古くてボロ屋になっているとそのままでは買い手が見つかりません。リフォームをしなければ住めないほど建物が古くなっている場合には、売ることも寄付することもできずに苦労しがちです。

不動産を探している人の立場になると、住むためには多額の費用を払ってリフォームしなければなりません。費用だけでなく手間も時間もかかるので敬遠されてしまう負動産なのです。

相続した時点ではきれいな家だったとしても、空き家のまま放置していると廃虚のようになる場合もあります。見た目がボロ屋ではリフォームが必要と判断され、売れずに困ってしまうのが一般的です。

 

病院や学校が遠くて利便性が悪い

病院や学校などの生活の役に立つ施設が近くにない場合にも不動産は売れにくい場合が多くなっています。病気や怪我のときにすぐに病院に行けることや、小さな子どもが近くの学校に通えると便利なのは明らかでしょう。

住まいを探すときに周辺環境を重視する傾向は強まっています。ただ病院や学校が近いだけでなく、地域による医療や福祉、教育などの支援サービスが整っていないと買い手が見つかりにくいのが現状です。

 

過疎化している地域なので不動産の流通が少ない

実家が地方で過疎化が進んでいる場合にも空き家になってしまい、なかなか売れないで困りがちです。過疎化すると不動産を買いたいという人が少なくなり、魅力のある物件が安い価格で売りに出されていても買い手が付かないことがあります。

過疎化している地域では土地も家も流通が少なく、一般の人からあまり目を向けられないのが問題です。売れないまま放置しているうちに空き家が劣化し、管理も大変になってしまいます。

 

駐車場がない

相続した実家に駐車場がない場合にも売れにくい原因になります。地方では完全な車社会で一人一台の車がないと生活が不便なこともあります。さらに、東京や大阪などの電車や地下鉄、バスなどの公共交通網が充実している地域でも自家用車を所有するケースが増えているのが現状です。

駐車場がある物件を買いたいと不動産会社に相談する人が増加しているため、駐車場がない場合には相続すべきかどうかを慎重に考えた方が良いでしょう。地域的に車の需要が低いのなら売れる可能性がありますが、車社会の地域では大きなデメリットになります。

 

権利関係が複雑

相続した不動産の権利関係が複雑な場合にも売れないことがよくあります。共有名義や借地権の問題で売るための段取りを整えるのが大変な場合もありますが、不動産を探している人にとってデメリットが大きい場合はさらに深刻です。

袋地になっていて敷地に入るためには他人の土地を通らなければならない場合が典型例です。私道を用意してもらうなどの対応が必要になる点が問題になります。また、水道管や排水管などが他人の敷地に入っていたり、一部共有になっていたりする場合にも権利関係でトラブルが起こるリスクがあります。近所付き合いが大変になる可能性が高いので敬遠されがちな負動産です。

 

負動産を相続することになったらまずやるべき3つのこと

負動産を相続する場合には、放置して状態が悪化しないうちにすぐに対処するのが大切です。ここで紹介する3つの対策をまず検討してみましょう。

まずは不動産会社に買取の相談をしてみる

土地や家を売るときには不動産会社に仲介を依頼することが多いですが、買取の相談をするのは効果的な対策です。個人相手に直接するのが難しい不動産でも業者が買い取ってくれることはよくあります。

不動産会社による買取は業者に売る形になるのが特徴で、買い手を探してもらう必要がありません。売りたいと思ったときにすぐに処分できるメリットがあります。売れないようなボロ屋でも買い取ってもらえる可能性があるので相談してみるのが大切です。

ただし、買取は仲介に比べると価格が安くなってしまいます。また、家具や家電などは全て自分で撤去するように求められることが多い点には留意しておきましょう。

 

自治体の空き家バンクへの登録を検討

自治体が運営している空き家バンクに登録することも検討してみましょう。空き家の管理責任が問われるようになり、管理義務の遂行を怠ると罰則を受ける仕組みが整えられています。この動きを受けて空き家の処分を促すために整備されたのが空き家バンクです。

登録すれば空き家を買いたいと考えている人とのマッチングがスムーズに進むと期待できます。しかし、実際には行政主導で進められているため、営業活動が積極的にできない問題があります。一定のニーズがあるのは確かですが、売れ残るリスクが高いので注意しましょう。

 

親戚や知り合いに欲しい人がいないか当たってみる

世の中に売りに出しても買い手が見つからない不動産でも、親戚や知り合いに話をしてみると欲しがってくれる可能性もあります。親戚に売ります、譲りますと話を持ちかけたり、知り合いにもらってくださいと言ってみたりすると処分できることもあるでしょう。

ただ、売った場合でも無償提供した場合でもトラブルの原因になるリスクがあります。築年数が古い場合には不具合や故障が起こりやすく、誰が責任を持つのかでトラブルになりがちです。境界確定をする必要が生じて測量をしたら費用がかかるだけでなく、隣人とのトラブルになることもあります。このような点も了承してくれる相手が見つけられるかどうかが大きな課題です。

 

印象を良くするために見栄えの改善も重要

すぐに行動を起こしても売れず、相続放棄をすれば良かったと後悔することもあります。しかし、見栄えを改善して印象を良くするだけで不動産を探している人から目を向けてもらえることも少なくありません。売れないときには以下の2つをおこなってみましょう。

残置している家具の撤去

家具などを残したまま売りに出している場合には、全て撤去して家の中を空にしましょう。古い家具があるだけで印象が悪くなることがよくあります。内覧の際に家の状態がわかりにくくて不安になる面もあるため、残置している家具は全て撤去するのが適切です。

 

室内や敷地の清掃

見栄えを良くするためには清掃するのも重要です。買い手が見つかってから清掃すれば良いと思うかもしれませんが、きれいな状態でないとそもそも見向きもしてくれません。

空き家は放置すると廃虚のように見えるほどにみすぼらしくなってしまいます。室内も敷地内もきれいに清掃して、すぐに住める姿にするのが大切です。

 

まとめ

相続した実家が売れないまま空き家になる問題は全国的に多くなっています。まさか売れないことはないだろうと思って相続した不動産が、負の財産だったと後になってから気付くことも増えているのが現状です。

不動産会社に連絡して買取を依頼するなどの対処をすぐにおこなえば処分できる可能性は十分にあります。売れなさそうな不動産があるときや、売れなくて困っている実家を相続してしまったときには不動産会社にまず相談してみましょう。空き家バンクへの登録なども含めて検討してもらえるので、きっと負動産も手放すことができます。


高祖広季

空き家パスの運営会社、株式会社ウィントランスの代表です。 年間1,500件以上の空き家の相談を受けています。佐賀県出身です。