空き家の仏壇はどう処分したらいい?6つの処分方法と処分の流れ・注意点を解説
自宅の仏壇仏具を永代供養に変更したり仏具や位牌を処分する場合、仏具には先祖様の魂が宿っていると信じて処分に悩む人もいます。
相続後に活用していない空き家にある仏壇であればこのような気持ちは薄くなっているケースもありますが、供養されていない仏具や神棚を建物ごと解体することには解体業者も抵抗を感じることがあります。
そのため正しい仏壇の処分方法を知っておくことは、スムーズに空き家の売却や遺品整理を行うという意味でも重要です。
この記事では仏壇や神棚といった仏具の代表的な処分方法と流れについて、解説します。
- この記事で分かること
- 空き家の仏壇を処分する代表的な方法
- 仏壇を処分する流れ
- 仏壇を処分する際の注意点
目次
空き家の仏壇を処分する6つの方法
築年数が古い空き家に設置されている仏壇はサイズが大きいことが多く、現代風のコンパクトな仏壇よりも維持管理が大変です。
また空き家を売却するために物件を公開した場合でも仏壇があると反響が悪くなり、販売が長期化する原因になってしまいます。
こうした理由から空き家に設置されている仏壇はなるべく早く処分することが大事ですが、仏壇の処理方法はいくつかあります。
この章で仏壇を処理する代表的な方法を6つ紹介しますので、処分方法を検討する際の参考にしてください。
不用品回収業者に依頼して粗大ゴミとして仏壇処分してもらう
仏壇をそのままゴミ捨て場に捨てると目立ってしまうため、不用品回収の業者に依頼して粗大ごみとして処分する方法が有効です。
不用品回収業者は地域のルールに合った対応をしてくれるため、手間をかけることなく処分することができます。
費用相場はありますが、業者によって費用とサービス内容が異なりますので複数の業者に見積りを依頼するのがポイントです。
ただし不用品回収業者は一般的に閉眼供養をしてくれないため、事前にお寺へ依頼し供養をすませておく必要があります。
寺院に依頼して仏壇供養してもらう
普段からお世話になっている菩提寺に仏壇供養を依頼した場合、仏具をそのまま引き取ってくれることがあります。
供養に関わる費用はお布施という形で支払うことになりますが、お布施には決まった料金がありません。
さらに地域や宗派、供養の内容によって費用が変わりますので、金額については事前に相談するのがポイントです。
お寺に依頼する方法は人の目を気にすることなく安心して処分できるというメリットがありますが、そもそも普段から利用しているお寺がなければ供養を断られることもあり、注意が必要です。
自治体の収集サービスで仏壇処分してもらう
自治体が管理しているゴミ収集サービスを利用し、粗大ゴミとして仏壇を処理できるケースもあります。
仏壇やソファといった大きな粗大ゴミは不定期に回収日が設定されている上に特別な手続きが必要になることが多いため、事前に自治体の管理者に聞いておくことがおすすめです。
ただし仏壇を捨てると目立つため世間体を気にする人には向いていない方法ともいえます。
仏具店に引き取ってもらって仏壇処分する
仏具店や仏壇店は仏壇仏具の処理を日常業務として取り扱っているため依頼しやすく、依頼した当日に処分してくれる店舗もあります。
また持っている仏壇を処分して新しく購入する場合は処分費用が安くなるサービスもありますので、仏壇を買い替えするのであれば仏具店に回収してもらう人も多いです。
無料で処理の手順や処分費用について相談できますので、まずは最寄りの仏具店で相談してみるのもおすすめです。
リサイクルショップに持って行き仏壇処分する
リサイクル業者が運営するリサイクルショップは種類問わず不用品の買取を実施しており、仏壇も買取対象となっています。
不用品回収やお寺に処分を依頼する場合は費用がかかりますが、リサイクルショップの場合は買取してくれるため費用がプラスになることも少なくありません。
業者によっては空き家まで買取査定のために訪問してくれることもあり、金額に合意すればそのまま回収してくれます。
このように手間と費用がかからないという点でリサイクルショップは有効的な方法といえますが、閉眼供養は自分で手配しなければならない上に回収してもらった仏壇がインターネットで販売されると人の目についてしまいます。
そのため世間体を気にする人にとっては向いていない処分方法ともいえます。
空き家ごと専門業者に買い取ってもらう
空き家の中にある仏壇だけを処分するのではなく、空き家ごと専門業者に買取してもらう方法もあります。
空き家を処分する場合は仲介によって物件を公開し買い手を募集するのが一般的ですが、空き家の買取専門業者に依頼することで誰にも知られずに処分することが可能です。
その際には仏壇を含めた残置物をそのままにして引き渡すことができるため、効率よく仏壇を処分したい人に向いています。
このように空き家を利用していない場合は不動産買取を選択し、仏壇ごと処分するのがおすすめです。
仏壇を処分するまでの流れ
仏壇を処分する流れは宗派や地域によって多少の違いはあるものの、大きく分けて4つのステップがあります。
この章ではそれぞれのステップについて詳しく解説しますので、これから仏壇を処分する予定のある人はチェックしてください。
仏壇処分の方法を決める
まずは仏壇をどのようにして処分するのかを決めます。
菩提寺がある場合は相談しやすく閉眼供養を含めた処分を一任することができますが、不用品回収業者やリサイクル業者に処分を依頼した場合は閉眼供養を手配する手間がかかります。
また、空き家自体を有効活用していないのであれば仏壇ごと空き家を買取してもらうのが効率的です。
どの方法にもメリットとデメリットがありますが、費用と工数のバランスを検討した上で選択することが重要なポイントといえます。
日程や費用を確認する
処分方法が決まれば仏壇を撤去する日時と費用を確認することになりますが、その際には仏壇の中身を空にしておく必要があります。
仏壇にはお線香や数珠だけでなく香典がそのまま入っていることもあり、そのまま処分してしまうと後からトラブルになるケースも少なくありません。
親族がいる場合は形見分けについて話し合う必要もありますので、日程と費用が決まればなるべく早く仏壇を整理することをおすすめします。
なお、お寺で供養する場合は仏壇を自分で運び込まなければならないこともありますので、その場合はトラックの準備なども必要です。
閉眼供養(魂抜き)
閉眼供養はお墓や仏壇などの祭祀財産から故人の魂を抜く儀式のことで、魂抜きと呼ぶこともあります。
宗派によって進め方に多少の違いはありますが一般的には親族や関係者が参列できる日にお寺や仏壇がある空き家で僧侶が読経し、お参りします。
仏壇を処分せずに移動させたり別の仏具に魂を移す場合には開眼供養が必要となり、費用相場も2万円〜10万円と幅広いです。
そのため費用と準備物は事前にチェックしておくことが大切です。
運び出し
閉眼供養が終われば仏壇を運び出します。
お寺によってはそのまま引き取ってくれるケースもありますが、不用品回収業者やリサイクル業者に処分を依頼する場合は運び出す必要があります。
業者に搬出を依頼する場合は、閉眼供養が終わる時間を伝えておくことでスムーズに進めることができます。
自分で運ぶこともできますが一般的なサイズでも50キロ近い重さですので、安全に運べるよう親族に手伝ってもらうことをおすすめします。
仏壇を処分する際の注意点
仏壇の処分は基本的にお寺や業者に任せておいて問題ありませんが、地域のルールや親族への説明、仏壇の掃除をしなけば思わぬトラブルが発生することもあります。
この章では仏壇を処分する際に起きやすい注意点について解説します。
自治体ごとのルールを確認する
仏壇は粗大ゴミとして処分することもできますが自治体によっては処分を認めていないケースもあり、地域によっては自分で解体した後にクリーンセンターへ搬入しなければなりません。
特に仏壇で使われているメッキは産業廃棄物扱いになることも多く、処分費を支払って回収してもらうケースもあります。
自治体のルールは市区町村の役場で確認できることから、仏壇を処分する前に相談しておくことがおすすめです。
宗派による違いを確認する
創価学会の仏壇は創価学会専門の仏具店でなければ引き取ってもらえず、一般的な引き取り料よりも割高になります。
その一方で浄土真宗の教えでは「人が死ぬと現世に残らずすぐに成仏する」とされていることから位牌などの仏具を閉眼供養する必要はなく、仏壇も通常通り処分できます。
このように宗派によって処分方法が異なることを知っておく必要があります。
親族に説明し理解を得る
空き家にある仏壇は処分しても構わないと思いがちですが、思い入れがある親族がいた場合は勝手に処分するとトラブルになりかねません。
そのため仏壇の処分を決める際にはまず親族全員に通達し、問題ないことを確認することが大切です。
その結果親族が引き取ると申し出た場合は処分せず仏壇を移動させるだけですみますので、全員が納得する方法を選ぶためにも重要なポイントといえます。
仏壇の中を確認する
仏壇の中には香典や形見分けの遺品が保管されていることもあり、そのまま処分してしまうと取り返しのつかないことになってしまいます。
特に金銭が入っている状態で業者に引き渡すと大きなトラブルに発展することもあり、注意が必要です。
まとめ
空き家に設置してある仏壇を処分する場合、お寺に相談するのがもっとも手間がかからず安心して任せることができます。
しかしお寺と付き合いのない空き家の所有者も多く不用品回収業者やリサイクル業者に処分を依頼するケースも少なくありません。
また仏壇の処分は自治体や宗派のルールに合わせて処分する必要があり、場合によっては通常の処分ができないこともあります。
特殊な処分方法は処分費も高額になってしまい、費用を準備できないことで仏壇を放置したままにしている所有者も多いです。
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