家がボロボロ、修繕にかかる費用は?老朽化した家を直す方法や解決策を解説
老朽化した家に住むと雨漏りやシロアリの被害を心配することになるため、安心して生活できないことからリフォームやリノベーションを検討する人も多いです。
その一方でお金がないことを理由に修繕の費用を用意できず、我慢して住み続ける人もいます。
戸建てやマンションの修繕は手持ち資金がなくても費用を工面できる方法もあるため、快適な住まいを実現するためにも諦めずに検討することをおすすめします。
この記事では老朽化し設備が劣化した家のリフォーム相場と修繕費を捻出する方法について、解説します。
耐久性が低い家に住むことのリスクについても紹介しますので、現在ボロボロの家で暮らしている人は参考にしてください。
- 老朽化した戸建てとマンションのリフォーム相場
- お金がない状態でリフォーム費用を捻出する方法
- ボロボロの家に住む危険性
空き家パスは、築年数の経った古い空き家・ボロボロで修繕が必要な空き家でもそのままの状態で買取を行なっています。仲介では売却が難しい事故物件や再建築不可物件も積極的に買取しています。空き家、実家が老朽化し対処に困っている方はぜひご相談ください。
目次
老朽化してボロボロの家をリフォームする費用は?
築年数が古い戸建てやマンションの部屋をリフォームする場合、費用相場をイメージしておくことが大切です。
リフォームは生活空間全てをフルリフォームする工事だけでなく、キッチンやトイレだけ新設するという方法もあります。
使える箇所はそのまま利用して古くなった部分のみリフォームすることで費用を抑えられることから、各箇所のリフォーム相場は知っておくべきポイントといえます。
この章ではリフォーム相場について、築古の戸建てとマンションに分けて解説します。
築古の戸建てのリフォーム相場
一般的な木造2階建てで延べ床面積100㎡の戸建てをリフォームする場合、リフォーム費用の相場は次のようになります。
各設備 | リフォーム内容 | 相場 | リフォームイメージ |
---|---|---|---|
水回り | キッチン | 70~100万円 | 既存キッチン解体→新設 |
水回り | 浴室 | 70~120万円 | 既存浴室解体→新設 |
水回り | 洗面所 | 約20万円 | 既存洗面台撤去→新設 |
水回り | トイレ | 約20万円 | 既存トイレ撤去→新設 |
内装 | 壁紙・クロス | 20~80万円 | 1.2万円/㎡が相場 |
内装 | 床・フローリング | 30~90万円 | 1.5万円/㎡が相場 |
内装 | 間取り変更 | 30~60万円 | 和室→洋室(30万円) 1室→2室(20万円) 6畳部屋増築(60万円) |
外壁 | 塗装・張り替え | 約100万円 | 木造2階建ての場合 |
屋根 | 塗装・葺き替え | 約50万円 | 屋根面積100㎡の場合 |
全面リフォーム | (耐震&断熱リフォーム含まない) | 500~600万円 | 家屋内外全てをリフォームした場合 |
全面リフォーム | (耐震&断熱リフォーム込み) | 500~800万円 | フルリフォーム+耐震、断熱リフォーム |
戸建てのリフォームで気を付けるポイントとして「機能性」があり、たとえば省エネのトイレや断熱性能を高めることで光熱費を抑えることができ、撥水性の高い屋根材・外壁材を採用することで掃除の頻度を少なくすることができます。
このように、ただリフォームするのではなく生活をより豊かにできる設備や素材を積極的に採用することがポイントです。
築古のマンションのリフォーム相場
一般的な専有面積70㎡の築古マンションをリフォームする場合、リフォーム費用の相場は次のようになります。
各設備 | リフォーム内容 | 相場 | リフォームイメージ |
---|---|---|---|
水回り | キッチン | 30~50万円 | 既存キッチン解体→新設 |
水回り | 浴室 | 50~70万円 | 既存浴室解体→新設 |
水回り | 洗面所 | 約20万円 | 既存洗面台撤去→新設 |
水回り | トイレ | 約20万円 | 既存トイレ撤去→新設 |
内装 | 壁紙・クロス | 20~80万円 | 1.2万円/㎡が相場 |
内装 | 床・フローリング | 30~90万円 | 1.5万円/㎡が相場 |
内装 | 間取り変更 | 30~60万円 | 和室→洋室(30万円) 1室→2室(20万円) |
全面リフォーム | — | 200~500万円 | 専有面積70㎡の場合 |
マンションは戸建てよりも居住面積が小さく、さらに屋根や外壁を工事する必要がないため戸建てよりも工事内容が少なくなりリフォーム費用は安くなります。
そのため資金を用意しやすくなりますが、下の階に音が響かないようクッション性の高い床材を使うなどマンションならではの工夫が必要になるため、価格が高くなりすぎないよう注意するポイントもあります。
老朽化してボロボロの家のリフォーム費用がない場合はどうする?
住居は老朽化すればするほどリフォーム箇所が増えてしまい、リフォーム費用は高くなってしまいます。
そのため費用を用意できずにボロボロの家に住み続けている人もいますが、貯金がなくてもリフォーム費用を捻出する方法はあります。
この章ではリフォーム費用がない場合の代表的な対策について、解説します。
DIYで可能な修繕をする
リフォーム費用を抑えられる方法としてDIYがあり、壁紙や畳の張替えなど初心者でも工事が可能な部分はDIYがおすすめです。
また自分で工事することで愛着が湧くようになり、部屋を大事に使うようになることもあります。
このようにDIYする部分とリフォーム業者に任せる部分を選別しておくことで、大幅なコストカットを実現できるようになります。
補助金や助成金を活用する
国や自治体が公開している補助金や助成金はリフォーム費用を抑えるのに効果的であるため、利用できる補助金制度を確認しておくことが大切です。
国土交通省からは住宅リフォームの支援制度が公開されているため、利用可能な制度がないかチェックしましょう。
補助金制度 | 制度の内容 |
---|---|
住宅省エネ2024キャンペーン | 2050年カーボンニュートラルの実現を図るために、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若年夫婦世帯による住宅の省エネ改修等に対して国が支援する事業。 |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対し、国が支援する事業。 |
子育て支援型共同住宅推進事業 | 共同住宅を対象とした、事故や防犯対策などの子供の安全・安心の確保に資する住宅の改修等を支援する事業。 |
住宅 建築物安全ストック形成事業 | 地震の際の住宅・建築物の倒壊等による被害の軽減を図るため、耐震診断・耐震改修に対する補助制度。 |
次世代省エネ建材の実証支援事業 | 既存住宅における消費者の多様なニーズに対応することで、省エネ改修の促進が期待される工期短縮可能な高性能断熱材や、快適性向上にも資する蓄熱・調室建材等の次世代省エネ建材の効果の実証を支援する事業。 |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 省エネ効果が見込まれる高性能建材を用いた住宅の断熱リフォームを支援する事業です。対象となる改修工事に係る経費の一部が補助金の対象。 |
介護保険法にもとづく住宅改修費の支給 | 介護保険における要支援及び要介護の認定を受けた人に対して、一定の住宅改修を対象とした補助金制度。 |
なお、自治体が公開している補助金制度は住宅リフォーム支援制度検索サイトでチェックすることができます。
【参考サイト:地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト】
火災保険を申請する
火災保険は火災による被害だけでなく、契約内容によっては洪水や雹といった自然災害による家の損壊に対しても保険金の給付を受けることができます。
家の劣化は経年劣化だけでなく、度重なる自然災害によって破損しているケースもあります。
このような損壊を補修する費用として保険金が利用できる可能性もありますので、家の老朽化が進んだ場合は保険会社との契約書をチェックすることがポイントです。
リフォームローンを利用する
金融機関からはリフォームローンが公開されており、住宅ローンの融資を受けている金融機関であれば通常よりも低金利でリフォームローンを利用できることもあります。
前述した補助金制度とリフォームローンを併用することでリフォーム費用を全て工面することも可能ですので、リフォームについて金融機関に相談することをおすすめします。
複数の業者にリフォームの見積もりを依頼して安い業者を見つける
リフォーム業者によっては工事の得意不得意があり、不得意なリフォーム内容の場合は見積金額が高くなってしまうこともあります。
そのため複数の業者に見積を依頼し、なるべく安い業者に依頼する必要があります。
ただし安すぎるリフォーム業者は工事の仕上がりが悪かったり保証がなかったりするケースもありますので、HPで実績などをチェックし信頼できる業者かどうかを確認することも大切です。
売却する
老朽化が進んだ家はリフォーム費用が高額になってしまうため、売却してしまうという方法もあります。
戸建ての売却には「仲介」と「買取」という方法があり、仲介を選ぶ場合は中古戸建と土地の2パターンがあります。
それぞれメリットとデメリットがありますので、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
仲介業者に依頼する
中古戸建として仲介業者に販売を依頼し、買主を見つける方法は解体費用が不要です。
さらに家具や家電をそのまま置いた状態で引き渡すこともでき、手離れが良い売却方法といえます。
一方、築年数が古いと買主のリフォーム費用が高額になってしまうため価格を抑えなければ売却できないことも多く、販売が長期化してしまうデメリットもあります。
更地にして土地として売却する
立地がよければ更地にして土地として売却するという方法もあります。
更地にすることで敷地全体が見渡せるようになり、土地の買い手が見つかりやすくなることから早期売却を目指したい人に向いています。
ただし更地にする場合は解体費用と測量費がかかる上に中古戸建として販売できなくなり、さらに固定資産税の税制優遇が撤廃されるため固定資産税が高くなってしまいます。
このことからも売却できる可能性が高いことが前提の売却方法といえ、不動産会社と売却プランについて細かく打ち合わせする必要があります。
専門の買取業者に依頼する
確実に家を売却したい人には、専門の買取業者に買取してもらうのがおすすめです。
買取は仲介と違って買取業者が直接買主となって売買契約を締結するため、販売期間がほとんどありません。
また戸建てのまま買取するため解体費用や測量費も不要となり、残置物の撤去も必要ありません。
仲介をしていないため仲介手数料も発生しないことから、スピーディーに家を売却したい人に向いています。
買取のデメリットとして買取価格は売却価格の相場よりも安くなるという点があり、売却益の使い道が決まっている人は注意が必要です。
ボロボロの家を放置しておくリスクは?
ボロボロの家は見た目だけでなく、リスクを伴う生活になってしまいます。
この章では家を老朽化した状態で放置しておくことのリスクについて、解説します。
生活環境が悪くなる
たとえば壁紙の剥がれや雨漏りが発生している状態で生活しているとダニやカビが繁殖してしまい、アレルギー物質が室内に飛散してしまいます。
また床の軋みがあると歩くたびに不快な音が鳴ってしまい、ストレスが多い生活になってしまいます。
このようにボロボロの家は生活環境が悪くなりやすいため、注意が必要です。
倒壊の危険性が高くなる
耐震性や耐久性が低い家は台風や地震で倒壊する危険性が高くなり、倒壊してしまうと住めなくなってしまいます。
倒壊した屋根や外壁が隣地に被害を及ぼした場合、損害賠償を請求されることもあります。
このような状態になってしまうとリフォームよりも高額な費用負担となってしまいますので、倒壊のリスクがある家はリフォームするか売却することをおすすめします。
資産価値が落ちて売れなくなる
家はメンテナンスすることで耐久性は維持されますが、屋根や外壁、躯体や基礎が劣化するほど老朽化した場合は家自体の資産価値はほとんどゼロになってしまいます。
建物の価値がなくなると中古戸建として売れにくくなり、不動産会社から提示される査定額も土地のみで算出することになります。
そのため家を将来なるべく高く売りたいと考えている人はリフォーム工事を行い、快適に住める状態を維持することが重要です。
まとめ
ボロボロの家は生活環境が悪く倒壊のリスクがあることから、なるべく早くリフォームする必要があります。
リフォーム費用は自己資金で賄うだけでなく、リフォームローンを利用するという方法もあります。
また部分的にDIYを実施したり火災保険の保険金や補助金を利用することでリフォーム費用を抑えることも可能です。
リフォームが難しい場合は売却するという方法もありますので、家族で相談した上で最適な方法を選ぶことが大切だといえます。
空き家パスは、リフォームに高額な費用がかかったり難しい老朽化した家でもそのままの状態で買取を行なっています。ご相談・査定は無料です。ぜひお気軽にご相談ください。