三重県鈴鹿市の空き家買取実績

鈴鹿市というと、モータースポーツのイメージが真っ先に浮かぶかもしれません。でも実際にこの土地に立ってみると、海と山に囲まれた穏やかな表情のほうが、ずっと印象に残ります。広い空、まっすぐに続く農道、朝夕の空気にゆるく混ざる潮の香り。工業都市としての機能を持ちながら、暮らしの足もとはどこか素朴で、肩の力が抜けたような静けさがあります。ご相談いただいたのは、そんな鈴鹿市の住宅街にある一戸建てでした。近くに学校や公園があり、生活音が日常にしっかりと混ざっているような、暮らしの輪郭が感じられる場所です。外から見ると落ち着いた佇まいで、主張はありませんが、玄関先の植栽や窓辺のレースカーテンの揺れに、住まいとしてのやさしさが滲んでいました。室内に入ると、南側の部屋に光がきれいに入り、畳や木の柱に時間の層がうっすらと残っていて、そこに立つだけで自然と呼吸が深くなるような感覚がありました。新築のような整いはありませんが、その分、手をかけながら住まいと関係を築いていける懐の深さがあります。完璧な完成形ではなく、「余白のある家」という言葉がぴったりくる一軒でした。新しい暮らしが始まったとき、この場所がそっと寄り添ってくれる——そんな静かな頼もしさを持った住まいです。
エリア三重県鈴鹿市
種別戸建て
面積117㎡
地積192㎡