長野県松本市の空き家買取実績

松本のまちは、空が高くて、風が静かです。遠くに北アルプスの稜線を望みながら、城下町としての落ち着きがそのまま暮らしの背景になっている。そんなゆったりとした時間の流れが、この土地の魅力かもしれません。今回ご相談して頂いたのは、松本市内の、住宅がゆったりと建ち並ぶ一角にある一戸建てのお住まい。近くには小さな用水路が流れ、季節ごとに花が咲く静かな通り沿いにあります。玄関までのアプローチには石が丁寧に敷かれていて、庭の木々が四季を通してささやかな変化を見せてくれそうな、そんな場所でした。家の中に入ってまず感じたのは、「音がないことの豊かさ」でした。外の喧騒が遠く、窓から差し込む陽の光だけが、ゆっくりと部屋の中を移ろっていく。南向きの居間には、かすかに木の香りが残っていて、建物が長く大切にされてきたことが伝わってきました。もちろん、築年数相応に補修が必要な箇所はありますが、どこを見ても“手をかけて暮らす余地”が感じられる家です。ご相談者さまは、「きれいにしすぎず、この家の空気を残してくれる人に出会えたら」と話されていて、その言葉の通り、この家には残す価値のある空気がしっかりと息づいています。文化と自然が穏やかに交わるこのまちで、この家がまた新しい日常を迎えることができたら——そんな未来が、とても自然に思えました。大切なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。