静岡県磐田市の空き家買取実績

磐田市は、どこか「間」のあるまちだと感じます。遠州灘からの風が田畑を抜け、住宅地にさしかかる頃にはやわらかくなる。市街地には商業施設も揃いながら、一本路地に入ると、昔ながらの平屋や畑が肩を寄せるように並んでいて、土地と人の距離が近い。その土地でご相談いただいたのは、少し高台にある一戸建てでした。視界が開けた場所に建ち、まわりの音が遠くに感じられる静かな立地。最初に感じたのは「風の抜け方」の良さでした。室内は南向きの大きな窓を中心に、日差しがきれいに入る設計になっていて、時間帯によって陰影の表情が変わるのが印象的でした。建具や壁に時の跡がある一方で、使い込まれたことによる安心感もあり、まるで“暮らしの履歴”が目に見えるような空間です。この家には、整いすぎない良さがあると感じました。新築にはない「つづきが描ける余白」がしっかりと残っていて、住まい手が変わっても違和感なく、また別の生活が自然と馴染んでいきそうです。きれいに整えることよりも、自分たちのリズムで少しずつ手を加えていきたい、そんな方にこそ似合う住まいでした。暮らしを急がず、風と季節の音を聞きながら日々を重ねていける——そんな場所がここにはあります。
エリア静岡県磐田市
種別戸建て
面積111㎡
地積199㎡