東京都練馬区の空き家買取実績

練馬というと、東京23区の中でも少し“余白”のある場所、という印象があります。池袋から電車で数駅。アクセスの良さを保ちながら、駅を出て歩くうちに少しずつ空が開けて、庭付きの家や畑が現れてくる──そういう緩やかなグラデーションが、このまちの魅力だと思います。今回ご相談いただいたのは、そんな練馬区の中でも静かな住宅地に佇む一戸建て。駅からの道のりには、八百屋さんや昔ながらの商店が残っていて、「便利なのにどこか懐かしい」という感覚を久しぶりに思い出しました。家の前の道を自転車で通り過ぎる小学生の姿や、庭から聞こえてくる風鈴の音が、この場所での暮らしの“音”として自然に耳に残りました。家そのものは、華美ではありません。ただ、玄関を開けたときに感じる空気の温度、光の入り方、柱の角の丸み──そういった一つひとつに、時間の積み重ねと住まい手の配慮が見えてきます。特に印象に残ったのは、東側に面した和室。朝の光が差し込むと畳の目がふわりと浮かび上がり、「朝はここで新聞を広げるのが日課でした」と話された売主様の言葉に、その風景がすっと重なりました。練馬という土地の良さは、便利さだけではありません。どこか「暮らしに急がない」という余白があって、人が人らしくいられる場所。この家にもその空気がしっかりと息づいていて、きっと次の暮らし手にとっても、大きな安心を与えてくれるはずです。このたびは、大切なお住まいのご相談をお寄せいただき、誠にありがとうございました。
エリア東京都練馬区
種別戸建て
面積117㎡
地積173㎡