シルバー人材センターに草刈を依頼した場合の費用は?見積もりの例も
遠方の実家を相続した場合など、困るのが空き家の管理です。
特に雑草は放っておくと近隣に迷惑をかけるため、定期的に草刈りを行わなければなりません。
そこで今回は、空き家の草刈りを行う方法として、シルバー人材センターに依頼する方法をご紹介します。
空き家の草刈をシルバー人材センターへ依頼しようと考えているが、どのように依頼すべきかが分からない方へ、そのメリット・デメリットから価格の相場まで詳しくご紹介します。
後半では、実際の発注方法もご説明します。
最後までぜひご覧ください。
この記事で分かること
- シルバー人材センターに草刈を依頼すれば、間接的に地域貢献ができる
- 草刈業者との違いは、料金単価が「㎡あたり」ではなく「1時間あたり」である点
- 実際にシルバー人材センターに草刈を依頼する際の流れ
目次
シルバー人材センターとは?
シルバー人材センターとは、地域の高齢者に対して働き口を提供し、地域社会の活性化に貢献する組織です。シルバー人材センターは、都道府県知事の指定を受け、市区町村単位に設置されています。それぞれが公益の社団法人として、独立した運営を行っているため、依頼できる業務や、発注方法もそれぞれ異なります。
シルバー人材センターに発注できる仕事の数々
シルバー人材センターに発注できる業務は多岐に渡ります。
例えば明石市のシルバー人材センターの場合、以下のような業務を発注することができます。
- 除草・草刈り
- 包装・梱包(封入、袋詰めなど)
- 農作業(種まき、水やり、収穫など)
- 家事サービス(掃除、洗濯、留守番など)
- 福祉サービス(買い物、食事の支度など介護保険の対象にならないもの)
- 育児サービス(子育て支援、送迎など)
参考: お受けできるお仕事のご案内|明石市シルバー人材センター
市区町村により多少の違いはあるものの、生活に密着した困りごとなら、幅広く依頼することができます。
シルバー人材センターに草刈りを依頼するメリット
では、シルバー人材センターに草刈を依頼するメリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
シルバー人材センターに依頼するメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- 地域の高齢者に仕事を作ることができ、間接的に地域に貢献できる。
- 時間単価の市区町村が多く、早く終われば業者に依頼するより安い場合がある。
- 業者と同じく、無料で見積もりを行ってくれる市区町村が多い。
- 非営利事業であり、広告費などが加算されていない為、業者に比べ安価に済むことが多い。
シルバー人材センターに草刈りを依頼するデメリット
反対に、シルバー人材センターに依頼するデメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- 高齢の素人が担当する場合もあり、作業者の性格や資質に出来上がりの質が左右される。
- 時間単価の市町村が多く、作業が遅いと時間が掛かって高くなってしまう。
- 草刈りだけに対応しており、草抜き(根っこから抜くこと)に対応していない市区町村がある。
- 休憩時間中も料金が発生する市町村が多く、作業する人の意思で休憩を取られると高くつく。
- 雑草が多い夏場などは、発注過多により依頼することができない場合がある。
- 急な斜面など、危険が想定される場所では断られる場合がある。
こういったことから、質や安さではなくあくまで地域のシルバーさんに仕事を作るための地域貢献とも言えるでしょう。
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シルバー人材センターの草刈見積もりの例
実際に依頼した際の見積もりの例をご紹介します。
見積もりの例
- ・中国地方の某所
- ・草刈の対象の土地の面積は約300㎡
- ・依頼時期は3月ごろ
一般の業者さんに比べるとかなり安価だと思います。
処分費用は実際にやってみないと分からないので、後請求になっても仕方ないですね。
事務費や機械等使用料として各2,000円程度が必要ですが、それでもかなり割安な内容だと思います。
依頼者側の立場からすると本当にありがたいですね。
ただし、シルバー人材センター各所によって料金設定や対応可否が異なりますので、必ず依頼先に確認をしましょう。
草刈り業務の費用相場
では、シルバー人材センターに発注する場合の費用についてその相場をご説明していきます。
シルバー人材センターの草刈り業務の料金単価は「㎡あたり」ではなく、「1時間あたり」になるのが一般的です。
草刈業者などは「㎡あたり」や業務内容によって個別単価が設定されているため、この点が大きな違いと言えるでしょう。
時間あたりに設定している理由は、シルバー人材センターが地域の個人に業務を委託していることが起因していると考えられます。センターから個人への委託料は、時給のごとく時間あたりで設定されることが多いことから、依頼主からセンターへの発注も時間あたりの単価で設定される傾向にあるようです。
また、同じ草刈であっても、機械を使用すると、時間単価が高くなる傾向にあります。
では、実際の料金について、各人材センターの単価をご紹介しましょう。
料金を明示していないシルバーセンターもありますが、今回は料金を明示している中から抜粋して四つご紹介します。
東京都新宿区のシルバー人材センターの場合
1時間あたり1,456円~
2時間以内の作業の場合、1回あたり2,912円
※作業代金は休憩時間を含む、拘束時間での請求
参考: 仕事詳細|仕事のお申込み – 公益社団法人 新宿区シルバー人材センター
福岡県福岡市のシルバー人材センターの場合
除草(手作業) 税込1,165円/時間 2時間以内は定額税込2,644円
草刈(機械使用)税込1,557円/時間 2時間以内は定額税込3,405円
※刈払作業で発生した枝・草等の処分は、別途費用を請求。
※草刈りは時間単価×時間数の15%、手取除草は時間単価×時間数の2%を諸経費として請求。
参考: 作業別料金の目安|公益社団法人福岡市シルバー人材センター
大阪府県東大阪市のシルバー人材センターの場合
除草(手作業) 税込1,400円/時間~
参考: 単価表
愛知県名古屋市シルバー人材センターの場合
除草(手作業) 1日税込9,240円/人~
草刈(機械使用) 1日税込12,945円/人~
※道具運搬費1,296円を別途ご負担いただく場合あり。
※この他、交通費、材料費、残材処分費については別途ご負担いただきます。
参考: 公益社団法人名古屋市シルバー人材センター
依頼の流れ
では、具体的にシルバー人材センターへ草刈りを発注する流れをご紹介します。
①見積もり依頼
まずは、お住まいの地域を管轄するシルバー人材センターを探し、依頼したい業務の内容を伝えるところから始めましょう。
依頼したい業務の概要をお伝えすると、作業員による現地確認の後、見積もりが提出されます。なお、センターによっては、見積もりは現地立会が必須ということもあるようです。
見積もりを確認し、金額に妥当性があるようであれば、発注します。
②作業日当日
作業日当日、依頼主は特にやることはありません。
作業者は自身で食事や休憩場所を用意するため、こちらが食事や休憩場所を提供することも必要ありません。
ただし、時間単価で設定されている場合は、作業員が時間通りにきちんと働いていただいているか確認するのもよいでしょう。
また、多くのシルバー人材センターでは、刈った草の処分費用が別途発生します。費用を節約したい場合は、ご自身で草をゴミ袋に入れ捨てるのもよいでしょう。
③支払い
費用については、後日請求書が送られ、指定口座へ振り込みます。
多くのセンターが口座への振込ですが、中には前払いのセンターもあるようです。
見積もりについても、「メールが使えないからFAX、もしくは郵送で」などと指定されることもあるようです。
まとめ
今回は、シルバー人材センターに草刈を依頼する方法についてご説明しました。
シルバー人材センターに草刈りを依頼することはコスト面や地域貢献の点でメリットがありますが、作業者の性質によって仕上がりが左右されてしまうデメリットもあります。
時間単価で設定されていることもあり、できるならきちんと作業していただいているか確認を行うことも必要です。
興味のある方は、お住まいの自治体にあるシルバー人材センターへ聞いてみましょう。
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なお、空き家の管理が負担になっている場合は売却してしまうのも一つの方法です。空き家パスでは全国の空き家の買取に対応しています。まずはお気軽にご相談ください。
なお、売却の際の注意点についてはこちらの記事もご参考にしてみてください。
家の売却でやってはいけないことは?失敗・後悔しないために注意点を解説
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この記事の監修者 高祖広季
株式会社ウィントランス 代表取締役 高祖広季
空き家パスを運営している株式会社ウィントランスの代表です。日本の空き家問題を解決するため空き家専門の不動産事業を展開中。「空き家パス」と「空家ベース」というサービスを運営しています。これまで500件以上の不動産の売買取引に携わってきました。空き家でお困りの方の力になりたいと思っています。