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事故物件が売れない理由とは?売却できないときの買取という選択肢

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相続した事故物件を売りに出して数ヶ月。問い合わせはほとんどなく、不動産会社からは「もう少し価格を下げましょう」と言われている。いつになったら手放せるのか分からない面倒な物件のせいで、心理的にも金銭的にも疲れてしまった…

過去に事件や事故などがあった心理的瑕疵のある物件、いわゆる事故物件は、価格を下げたり建物を修繕したりしても、売れるとは限りません。

この記事では、そんな事故物件を手放すための方法を分かりやすくご紹介します。仲介を続ける、費用をかけて売り直す、訳あり物件の買取に切り替えるなど、それぞれの方法での売却価格や売れるまでの期間、売却後に負う責任がどう変わるのかを解説します。

この記事で分かること

  • 事故物件が値下げしても売れないのはなぜか
  • 今の不動産会社に売却を任せ続けてよいのか
  • 解体やリフォームにお金をかける前に考えたいこと
  • 仲介と買取では、売れるまでの期間や手元に残るお金がどう違うのか
  • 事故物件を買い取ってもらうときに気をつけたいこと

空き家パスには、事故物件が売れなくて困っている所有者の方から、「売れるまで値下げした方がいいのか」「費用をかけずに手放せないか」といったご相談が多く寄せられています。特殊清掃が必要な物件やゴミ屋敷状態の物件も、現状のまま買取をご提案できるケースがあります。どうすればいいのか迷っている状態であれば、売却相談ページからお気軽にご相談ください。

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事故物件を早く手放す方法や、信頼できる買取業者の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>事故物件・訳あり物件買取業社おすすめ10選|早く手放す方法と選び方を解説
事故物件の取り扱いに強いおすすめの買取業者をはじめ、買い叩かれないための業者選びのポイントや、早期売却に向けた具体的な進め方について解説しています。

目次

事故物件は値下げを続ければ本当に売れる?

結論、値下げをすれば必ず買い手が見つかるわけではありません。

値下げ直後に問い合わせや内見が増えたなら、価格が購入を考えるきっかけになっていますが、反応がほとんど変わらない場合は、価格以外にも売れない理由があると考えられます。

これまでの値下げ総額よりも、値下げ後に問い合わせや内見が増えたかどうかが、仲介を続けるかを考える目安になります。

事故物件を値下げしても売れないのはなぜ?

事故物件は、価格を下げても購入をためらう人がいます。やはり過去に何があったのか気になったり、購入後も不安を感じずに暮らせるか心配になったりすることが理由です。他に、購入する本人が気にしていなくても、一緒に住む家族が反対し、購入を見送るケースも考えられます。

また、相場より大幅に安い物件は、その理由を気にする人もいます。値下げによって関心を持つ人が増えても、購入の決め手になるとは限りません。

住宅ローンの面でも壁があります。金融機関によっては担保評価を慎重に行うため、融資を受けにくくなることがあります。現金で購入できる人や借入額を抑えられる人に買主候補が絞られると、検討できる人の数そのものが減ってしまいます。

値下げだけではこうした心理面や融資面の問題を解消できないため、買い手がなかなか現れないことがあるのです。

仲介を続けるか、どのタイミングで見切りをつける?

仲介を続けるかどうかは、売り出してからの期間だけでなく、値下げ後に買い手の反応が変わったかどうかも見ながら考えます。まずは以下の4点を確認しましょう。

1.値下げ後2〜4週間の問い合わせ件数

価格を変更すると、ポータルサイトからの問い合わせが増えることがあります。値下げ後も問い合わせが増えない場合は、価格以外にも売れにくい原因がないか確認してみましょう。

2.内見数と再内見の有無

内見が入っているなら、物件を実際に見て購入を検討している人がいます。再内見の申し込みや、購入に向けた資金相談があるかどうかも確認しておきたいところです。

3.具体的な購入検討者がいるか

「検討中」という返事だけでは、購入に向けて話が進んでいるかは分かりません。引渡し時期や資金計画について具体的な相談が出ているか、不動産会社に確認してみましょう。

4.値下げ1回あたりの効果

50万円値下げしても問い合わせが増えなかった場合、さらに50万円下げても反応が変わらない可能性があります。値下げ後の反応を確認し、追加で価格を下げる必要があるか、どのくらいの値幅を下げればよいか検討しましょう。

値下げ前後の問い合わせ件数や内見数を仲介会社から教えてもらっておくと、価格変更によって反応が変わったかを比較できます。

反応に変化がなくなった、あるいは少なくなった段階で、価格だけでなく、売り出し方や販売方法を見直すことも検討した方がよいと言えます。

仲介を続けてもよいのはどんなケース?

購入を具体的に検討している人がいるなら、仲介を続ける選択肢もあります。駅が近い、学区が良いなど立地に強みがある物件や、内見が途切れず資金相談まで進んでいる人がいるようなケースです。

維持費があまりかからず、売却期限も決まっていない場合も、仲介を続けやすいでしょう。急ぐ必要がないのであれば、希望の価格で購入してくれる人が現れるまで、時間をかけて販売することができます。

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解体や特殊清掃、リフォームをすれば売れやすくなる?

建物の状態を整えると売れやすくなることはありますが、工事にかけた費用がそのまま売却価格に上乗せされるとは限りません。

また、事件や事故があったことを買主に伝える必要がある場合、建物をきれいにしても告知義務が消滅するわけではありません。あくまで心理的な抵抗を和らげるための対策と考えておきましょう。

売る前に費用をかけるメリット・デメリットは?

売却前に費用をかけて工事をするメリットは、買主が購入を検討しやすい状態にできることです。残置物を撤去し、特殊清掃で臭いや汚れを取り除けば、内見時の印象も改善されます。建物を解体して更地にすれば、土地を探している人に購入を検討してもらえる可能性もあります。

一方、デメリットとしては、費用をかけて工事をしても、そのぶん売却価格が上がるとは限らない点が挙げられます。リフォームも、買主の好みに合わなければ、かけた費用に見合う評価を得られない点に注意しましょう。

また、建物を解体する場合は、固定資産税への影響も考える必要があります。住宅が建っている土地に適用される固定資産税の住宅用地特例は、建物を取り壊すと原則として適用されなくなり、翌年以降の固定資産税額がはね上がる場合があります。

追加費用をかける前に何を確認すればいい?

追加工事を決める前に、工事にかかる費用と、工事をした場合の売却価格を確認しておきましょう。工事にお金をかけることで、現状のまま売る場合よりも手元に残るお金が増えるかどうかを比べられます。

まずは工事の見積もりを取り、いくらかかるのかを把握します。その上で、不動産会社に「工事をした場合、いくらぐらいで売れそうか」を確認し、その金額を見込める理由も聞いておきます。

あわせて、工事をせずに現状のまま買い取ってもらう場合の査定額も聞いておくと、工事によって売却額がどれくらい変わりそうかが分かります。

工事をして売る場合と、現状のまま買い取ってもらう場合を比べるときは、売却価格だけでなく、最終的に手元に残る金額を確認しましょう。それぞれの売却価格から工事費や売れるまでにかかる維持費などを差し引き、どちらの方法で多くのお金が残るかを比べます。

工事による売却額の増加分が工事費を上回るなら、工事にかけた費用を回収できる計算になります。

事故物件が売れないままでも待ち続けて大丈夫?

事故物件に限った話ではありませんが、空き家を売らずに持ち続けると、毎年の税金や維持費、管理の手間がかかり続けます。

例えば、あと半年待つ場合と1年待つ場合で、それぞれ維持費や税金がいくらかかるか計算してみると、売却を待つことでどれくらい負担が増えるのかを可視化できます。

所有している間にはどんな費用・管理負担が続く?

売れない空き家を所有している間は、次のような費用や負担がかかり続けます。

所有中にかかり続ける費用・負担

  • ✓ 固定資産税・都市計画税:毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、売れるまで毎年支払うことになります。
  • ✓ 火災保険料:空き家になると契約内容や保険料が変わる場合があります。未加入のままだと、火災や災害で受けた損害を自分で負担することになります。
  • ✓ 草刈り・通風・郵便物の確認:放置すると近隣から苦情が出たり、建物が傷んだり、不審者に住み着かれたりする恐れがあります。定期的な管理は欠かせません。
  • ✓ 遠方の場合の交通費:物件が自宅から離れていると、往復の交通費がかさみ、移動だけで丸一日かかることもあります。

地方の戸建てを例に、概算してみましょう。固定資産税と火災保険は年額を負担するものとして、固定資産税5万円、火災保険1万円とします。

半年なら、草刈り2回で3万円、往復の交通費4回で4万円を加えて、合計13万円前後です。1年なら、草刈り4回で6万円、往復の交通費8回で8万円を加えて、合計20万円前後になります。

売れるのを待つ期間が長くなればなるほど、かかる費用は当然増えていきます。一度、ご自身がお持ちの物件で試算してみてください。

空き家を放置するとどんな問題が起こり得る?

空き家を放置すると、防犯面の不安だけでなく、建物の老朽化による事故や近隣トラブル、修繕費の増加、固定資産税の負担増につながるおそれがあります。

人の出入りがない空き家は、不法侵入やごみの不法投棄などの被害に遭う可能性があります。最近ではトクリュウの拠点に使われる等の被害も出ています。

人が住まずに管理が行き届かない状態が続くと、建物自体の傷みも進みます。雨漏りによって構造部分が傷んだり、屋根材が飛散したり、外壁が崩れたりするほか、老朽化がさらに進めば倒壊の恐れも出てきます。放置する期間が長くなればなるほど傷みも激しくなるため、修繕にかかる費用も増えてしまいます。

また、庭木や雑草が伸びて隣地や道路にはみ出し、近隣から苦情を受けるケースもあります。

さらに、管理状態が悪い空き家は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、市区町村から管理不全空家等や特定空家等に指定される場合があります。この勧告を受けると固定資産税が減額される特例が適用外になってしまい、税金の負担が増える可能性があります。

なお、事故物件であることと、空き家の管理状態は別の問題です。過去に人の死があった物件でも、建物や敷地が適切に管理されていれば、そのことだけを理由に管理不全空家等や特定空家等に指定されるわけではありません。

管理が行き届かない状態が続くと、修繕費に加えて税負担も重くなりかねません。こうした費用が膨らむ前に、売却を完了できるのがベストと言えるでしょう。

参考:国土交通省丨空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報

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売れない事故物件は仲介と買取、どちらで手放すべき?

物件ごとに特徴があるため、一概にどちらで手放すべきとは言えません。ただし、仲介と買取を比較するときは、査定額の高さだけで比べないことが大切です。

仲介では売買成立時に仲介手数料がかかりますが、不動産会社が直接買い取る場合は原則としてかかりません。また、売却までにかかる時間や、売却後にどこまで責任を負うかも、売却方法や契約内容によって異なります。

売却価格だけでなく、諸費用を差し引いた手残りや、売却までの期間、契約条件も確認した上で、どちらで売った方がメリットが大きいかを判断しましょう。

仲介で売り続けるメリット・デメリットは?

仲介の一番のメリットは、一般の買主に購入してもらうことで、買取より高く売れる可能性があることです。自分で住むために購入する人が、買取業者の提示額を上回る金額を出す場合もあります。

一方、いつ売れるのか分からない点はデメリットです。買主が見つかるまで販売活動が続くため、その間の物件の維持費や管理の手間は所有者の負担になります。

売却活動が長引くと、不動産会社から値下げを提案されることもあります。値下げを重ねた結果、当初の売却希望価格を大きく下回る金額での成約となるケースもあります。

買取へ切り替えるメリット・デメリットは?

買取のメリットは、売却までの見通しを立てやすく、物件の売却を早めに終えられることです。一方、仲介より売却価格が低くなる傾向があります。

主な違いを表にまとめました。

ポイント 仲介 買取
売却価格 買取より高く売れる可能性がある 仲介より低くなる傾向がある
売却までの期間 買主が見つかるまで時間がかかることがある 条件がまとまれば、売却までの見通しを立てやすい
解体・特殊清掃 売却に向けて必要になる場合がある 現状のまま買い取る業者なら、売主が行わずに済む場合がある
残置物の処分 売却前に処分が必要になる場合がある 残置物がある状態で買い取ってもらえる場合がある
維持管理の負担 買主が見つかるまで続く 売却・引渡し後は所有者としての管理負担を終えられる
手元に残る金額 工事費や売却までの維持費などを差し引いて考える必要がある 買取価格から必要な費用を差し引いて考える必要がある

※解体・特殊清掃・残置物の取り扱いは、買取業者や契約条件によって異なります。

事故物件の場合はどちらを選べばいい?

事故物件を仲介で売る場合、その家を使いたい一般の買主を探す必要があるため、売却までに時間がかかることがあります。

また、買主が見つかったとしても、事件や事故の内容を聞いた後に心理的な抵抗感から購入をためらわれたり、価格の引き下げを求められたりする場合もあります。

国土交通省の資料でも、心理的瑕疵のある物件は、買主の嫌悪感を考慮して市場価格より値下げして売却するケースがあるとされています。

また、2021年の国土交通省の検討会資料で紹介された調査では、心理的瑕疵物件のイメージとして「怖い・不気味」と答えた人が73.0%、「心霊現象がありそう」と答えた人が43.3%に上りました。これは賃貸住宅の居住者を対象にした調査で、売買に限ったデータではありませんが、事故物件に抵抗を感じる人がいることがうかがえます。

事故物件の売却期間や成約率について、全国共通の公的な統計は確認できません。そのため、仲介なら何か月で売れると一律には言えませんが、すでに売却活動が長引いている場合は、値下げを続けるだけでなく、業者買取とも比較してみる方法があります。

買取なら一般の買主を探す必要がなく、条件がまとまれば売却までの見通しを立てやすくなります。ただし、買取価格は仲介より低くなる傾向がありますし、業者によって対応できる物件や契約条件も異なります。

事故物件の買取を検討するなら、訳あり物件を専門に扱う業者に査定を依頼しましょう。その上で、査定額だけでなく、買取実績や契約内容も確認することが大切です。

参考:国土交通省丨【国交省検討会】心理的瑕疵に係る現状に関する検討会提出資料

参考:国土交通省丨消費者からみた心理的瑕疵 問題

事故物件の専門買取業者ならどこでも安心?

事故物件の専門買取業者だからといって、どの会社でも安心して任せられるわけではありません。事故物件の取り扱い経験や買取実績、査定額の根拠、契約条件は会社によって異なります。

依頼先を決めるときは、「専門業者だから」といった理由だけで判断せず、買取実績や査定内容、契約条件を確認し、複数社を比較しましょう。

事故物件の買取実績はなぜ重要?

買取実績は、事故物件を確実に買い取ってもらえるか、どのような価格を提示してもらえるかを見極める際の参考になるため重要です。

事故物件の買取や再販に慣れた会社は、過去の取り扱い経験をもとに、再販売に必要な工事や費用を想定して買取価格を算出できます。こうした経験知やノウハウが少ない会社と比べて、査定額が根拠のある金額になりやすいと考えられます。

一方、取り扱いが少ない会社では、買い取った後のリスクを大きく見積もって査定額が低くなったり、査定の途中で買取を断られたりすることもあります。話がある程度進んでから買取が難しいと分かると、業者探しからやり直すことになり、売却までさらに時間が必要になってしまいます。

空き家パスでは、買取案件の10件に1件ほどが事故物件です。これまでに特殊清掃が必要な物件や、自死・殺人事件・火災のあった物件、近隣トラブルを抱えた物件などを取り扱ってきました。こうした物件の買取実績が多い会社なら、物件の事情を踏まえて相談を進めやすくなります。

査定依頼時には何を聞いておけばいい?

買取実績を確認したら、査定額だけでなく、売却までにかかる費用や契約条件についても聞いておきましょう。

まずは、現状のまま買い取ってもらえるかを確認します。清掃や残置物の撤去を売主が行う必要があるかによって、最終的に手元に残る金額が変わるためです。

次に、売主が負担する費用について聞きます。測量費や建物の解体費など、売却にあたって必要な作業や費用と内訳が分かれば、各社の査定額を同じ条件で比べやすくなります。

契約については、引渡し時期や契約解除の条件に加え、引渡し後に売主が負う責任の範囲も聞いておきたい大事なポイントです。契約内容によっては、売却後も売主が対応しなければならないケースがあります。

各社に同じ項目を聞いておけば、査定額だけでは分からない費用や契約条件の違いも比べることができます。

安く買い叩かれないためには何を確認すればいい?

査定額が思っていたより低い場合は、まず、その金額になった理由を聞いてみましょう。買取価格は一般的に、買い取った物件の再販想定価格から、改修費や保有中の経費、利益などを差し引いて決まります。どのような費用を見込んでいるのか、金額の根拠を説明してもらうことで、査定内容を検討しやすくなります。

また、複数社に査定を依頼することも大切です。2〜3社の査定額と条件を比べると、金額の差だけでなく、売主が負担する費用や契約条件の違いも分かります。

査定額の高さだけで決めず、金額の根拠や費用負担、契約条件まで確認したうえで、納得できる業者を選びましょう。

事故物件を売った後に責任を追及されることはある?

契約内容によっては、引渡し後に買主から責任を問われることがあります。売買の際に告知が必要な事実を買主に伝えていなかった場合、契約の解除や損害賠償を求められる可能性があるためです。

事故物件では何を告知する必要がある?

国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」には、宅地建物取引業者が告知の要否を考える際の目安が示されています。

まず、他殺、自死、原因が明らかでない死亡があった場合は、買主へ告知が必要とされています。売買取引では、賃貸のような「概ね3年」といった期間の目安はなく、時間が経過しても告知が不要になるとは限りません。

自然死や日常生活のなかで起きた不慮の死は、原則として告知の対象外です。ただし、長期間発見されなかったことに伴い、特殊清掃や大規模なリフォームが行われた場合などは、やはり告知が必要とされています。

売主は、把握している事実を業者へそのまま伝えることが大切です。業者は、売主が物件状況等報告書に書いた内容などを元に調査や告知を行うため、情報に漏れがあると、あとでトラブルになる恐れがあります。

「売買で不利になるから」「大げさに売り出されると困るから」といった自己判断で告知する範囲を狭めてしまうと、代金を受け取ったあとに、責任や費用が発生する可能性があります。

不動産の「告知事項」に該当する詳しい種類や、告知が必要な期間のルールについてさらに詳しく知りたい方は、「告知事項あり物件とは?不動産の告知義務や種類」もあわせてお読みください。

参考:国土交通省丨宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン

契約不適合責任はどこまで負う?

引き渡した物件が契約内容に適合していない場合、買主から修補などの追完請求、代金の減額請求、損害賠償、契約解除などを求められることがあります。これらは民法第562条から第564条に定められており、個人間の売買にも適用されます。

買主は、これらの契約不適合を知ったときから1年以内に売主へ通知する必要があるとされています。契約で通知期間を短くしたり、売主が責任を負わない特約を付けたりすることもありますが、有効かどうかは契約内容によって異なります。

買取では、売主の契約不適合責任を免除または限定する条項が設けられることがあります。ただし条件は会社ごとに違い、どの契約でも必ず免責になるわけではありません。

売却後に売主がどこまで責任を負うかは、契約書の条項だけでなく、民法などの法令や取引の具体的な事情によっても異なります。契約前に責任の範囲や免責の条件を確認しておきましょう。

売却後のトラブルを防ぐには何を確認すればいい?

こうしたトラブルを防ぐためには、事故の内容を正確に伝え、告知書類や契約条件に反映されているかを確認することが大切です。

1.知っている事実を整理する

いつ、どこで、何があったのかを時系列でまとめます。記憶があいまいな部分は、手元の資料や管理会社などに確認し、分かる範囲で整理しておきましょう。

2.業者へ正確に伝える

把握している事実は、不利に思える内容も含めて業者に伝えます。伝えた情報をもとに調査や告知が行われるため、認識の食い違いを防ぐことにつながります。

3.契約不適合責任の条項を確認する

責任の範囲や期間、免責の有無を確認します。売却後にどのような責任を負うのか、分からない表現があれば契約前に説明を求めましょう。

4.疑問を解消してから契約する

告知内容や契約条件に不明点を残したまま署名せず、納得できるまで確認しましょう。契約後の変更は難しい場合があるため、事前の確認が大切です。

査定価格が高くても、売主が大きな責任を負う契約であれば、必ずしも有利な条件とは言えません。買取価格だけでなく、売却後の責任も含めて契約内容を確認しましょう。

これ以上値下げをする前に何をすればいい?

これまで説明してきたように、売却方法を比べるときは、査定額だけでなく費用や契約条件も含めて考えることが大切です。査定を受けたからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。一方、解体やリフォームは、一度行うと元に戻せません。

まずは現状のままで査定を受け、金額や契約条件を確認してから、仲介を続けるかどうか決めることをおすすめします。

本当に「現状のまま」専門業者へ査定相談してもいい?

査定を依頼したからといって、必ず売却する必要はありません。残置物が残っている、清掃が済んでいない、相続の期限が迫っている、もう何から手をつければよいか分からないといった状態でも、まずは相談してください。

空き家パスでは、特殊清掃が必要な物件や、室内で自死・事件があった物件、火災のあった物件、近隣トラブルを抱えた物件も扱ってきました。片付けてから相談しようと考えているうちに、維持費だけがかさんでいくケースも現場ではよく見かけます。

相談から売却方法を決めるまでは、次の流れで進めます。

1.現在の媒介契約と売却状況を整理する

契約の種類や期間、これまでの値下げ履歴、問い合わせ件数をまとめます。これまでの販売状況を把握しておくと、仲介を続けるかどうか検討しやすくなります。

2.解体や追加工事はいったん保留する

買取なら解体や清掃などをせずに売れる場合もあるため、査定を受ける前に工事を決める必要はありません。

3.物件の状態と事故等の内容をそのまま伝える

分かっていることを隠さず伝えることで、物件の事情に合った査定を受けやすくなります。

4.現状のまま査定を受ける

室内や外観の写真を送って査定を受けます。工事や片付けをせずに売却した場合の価格や条件を確認します。

5.仲介を続けた場合と比べる

売却価格だけでなく、工事費や売却までの維持費などを差し引いて比較します。

6.売却方法を決める

査定結果を見てから、仲介を続けるか、買取に切り替えるかを検討しましょう。

事故の内容や建物の状態、相続の事情など、物件ごとに抱えている問題は異なります。状況を一つずつ確認しながら、無理のない進め方を考えていきましょう。

査定後に仲介を続けるか決めても遅くない?

査定額や買取条件が出揃ったら、よく比較検討した上で、仲介での売却を続けることももちろん可能です。買取に切り替えるかどうかは、査定結果を踏まえて所有者が決められます。

仲介を続ける場合は、現在の販売状況や今後の販売方針について、不動産会社と改めて相談してみましょう。値下げや販売方法の見直しなど、今後の進め方を再度調整します。

買取に切り替える場合は、現在の媒介契約の内容を確認しておきましょう。契約期間や解約の取り扱いは契約によって異なるため、媒介契約書の内容をチェックしたり、仲介会社の担当者に確認したりしておくと、その後の手続きを進めやすくなります。

もし買取でも値段がつかず手放すのが難しい場合は、不動産引き取りサービスの利用も一つの選択肢です。詳しくは「不動産引き取りサービスとは?利用時の注意点と確認すべきポイントを解説 」をご覧ください。

よくある質問

解体して更地にすれば売れやすくなりますか?

土地を探している人の目には留まりやすくなりますが、解体費用を売却価格に上乗せできるとは限りません。固定資産税の住宅用地特例が外れて、翌年の固定資産税が上がる場合もあります。解体を決める前に、現状のままでの買取業者への査定依頼をおすすめしています。

残置物や汚れが残ったままでも相談できますか?

現状のまま査定を行う会社であれば、片付ける前の状態でも相談できます。清掃や残置物の撤去が不要になる場合もあるため、工事を始める前に聞いておくと安心です。

買取なら告知義務や契約不適合責任は免除されますか?

契約内容によって異なり、どの取引でも必ず免責になるわけではありません。契約書の条項を読み、不安があれば専門家に相談しておきましょう。

仲介の査定額のほうが高ければ、仲介を続けたほうが得ですか?

売却までにかかる維持費や追加工事費を差し引くと、どちらが手元に残る金額が大きくなるかは変わることがあります。実際に売れると見込まれる価格と売却時期も含めて、比べておきましょう。

査定を依頼したら、その場で売却を決める必要がありますか?

査定は金額や条件を知るためのもので、売却を約束するものではありません。内容を見たうえで、仲介を続けることもできます。

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まとめ

事故物件が数ヶ月売れないと、値下げを続けるべきか、解体やリフォームをしたほうがいいのか、迷うこともあるでしょう。ただ、費用をかけたり価格を下げたりする前に、今の状態のままで売却できる金額や条件を確認しておくことも大切です。

仲介で売り続ける方法もあれば、訳あり物件の専門業者に直接買い取ってもらう方法もあります。売却価格だけでなく、工事費や維持費、売却までの期間、売却後に負う責任も含めて比べることで、どちらが自分の状況に合っているかを考えられます。

すでに値下げを繰り返しているなら、次の値下げを決める前に、一度、現状のままでの買取価格を確認してみてください。今の売り方を続けるか、別の方法に切り替えるか、具体的な条件を見てから考えても遅くはありません。

空き家パスでは、自死・事件・火災のあった物件や、特殊清掃が必要な物件、近隣トラブルを抱えた物件も取り扱っています。「これ以上値下げするべきか」「費用をかけずに今のまま売れるのか」と迷っている段階でもご相談いただけます。まずは現状のまま、売却相談ページからお問い合わせください。

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高祖 広季 代表取締役
「社会の見方を変える会社でありたい。」 私たちは、「社会の見方を変える会社」でありたいと考えています。 空き家を“問題”ではなく“資源”として、人材を“商品”ではなく“可能性”として。 一人ひとりが新しい視点を持てば、社会の停滞は動き出し、課題はチャンスに変わります。 ウィントランスの事業は、そうした“見方の転換”を形にすることです。 不動産、人材、地域、DX――分野は違っても、目的はひとつ。 「社会の仕組みを、より良い方向に作り変える」こと。 変化を恐れず、スピードをもって挑戦し続ける。 私たちは、そんな小さな変化の積み重ねから、社会の大きなうねりを生み出していきます。 そして、その挑戦の連鎖を次の世代へとつなげていくことこそ、私たちの使命です。 事業を通じて、人が成長し、地域が活性化し、社会が少しずつ前に進む。 そんな“循環する社会”をつくるために、ウィントランスはこれからも新しい価値の創造に挑み続けます。

この記事の監修者 高祖広季

株式会社ウィントランス 代表取締役 高祖広季

空き家パスを運営している株式会社ウィントランスの代表です。日本の空き家問題を解決するため空き家専門の不動産事業を展開中。「空き家パス」と「空家ベース」というサービスを運営しています。これまで500件以上の不動産の売買取引に携わってきました。空き家でお困りの方の力になりたいと思っています。

       

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