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放置「管理不全空き家」で固定資産税が6倍はいつから?管理不全空き家の定義も解説

管理不全空き家で固定資産税6倍

固定資産税には、住宅用地特例制度という優遇税制があります。これは建物が建っている土地の固定資産税を3分の1、もしくは6分の1に減税するという制度です。
しかし、2023年1月に行われた国土交通省の有識者会議にて、管理が行き届かない空き家についてこの特例の適用を無くすという施策が提言されました。この法改正はいつから施行されるかが話題になっていましたが、令和5年12月13日に施行が決まりました。
参考:国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について
そこで今回は、この法改正で新たに定められた「管理不全空き家」について説明します。その定義や特定空き家との違い、固定資産税がいつから、どの程度上がるのかについても説明します。最後までぜひチェックしてください。

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管理不全空き家とは

管理不全空き家とは

まずは、今回の法改正の対象となる、空き家と管理不全空き家の定義を確認していきましょう。

「空き家」の定義

空き家対策特別措置法では、空き家を「1年以上住んでいない、または使われていない家」と定義しています。空き家は倒壊や火災発生の原因となったり、ゴミの不法投棄や犯罪を誘発します。ねずみや野良猫など衛生面・景観面でも悪影響を及ぼします。
国土交通省の「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について」によると、居住目的のない空き家は、この20年で1.9倍に増加し、今後も増加見込みであるとのこと。2030年には全国で470万戸になる見通しであることから、空き家対策の推進が叫ばれ、今回の法改正に至りました。

「管理不全空き家」の定義

管理不全空き家とは、空き家の中でも、管理が行き届いていないとみなされる空き家で、行政が指定します。例えば、建物が一部損壊していたり、雑草やゴミが放置されている状態の空き家のことです。行政は、この空き家に対して、改善の指導を行うことができます。指導したにも関わらず改善が見られない場合には、次のステージである「特定空き家」に認定されることとなります。この管理不全空き家の具体的基準はまだ決まっておらず、既に運用されている「特定空き家」の予備軍としての位置づけであると思われます。

管理不全空き家と特定空き家の違い

管理不全空き家と特定空き家の違い
管理不全空き家の次のステージである「特定空き家」とはどういったものなのでしょうか。その違いについて詳しく見ていきましょう。

「特定空き家」の定義

「特定空き家」は、空家等対策の推進に関する特別措置法第2条2項にて、以下の状態にあると認められる空き家のことと定められています。

・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
 具体的には、建物や門・看板などが傾いていたり、破損士周囲に危険を及ぼすような状態が挙げられます。
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
 具体的には、ゴミや害虫・害獣の糞尿による異臭など、衛生上害があるような状態が挙げられます。

・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
 具体的には、建物に落書きがされていたり、ゴミの不法投棄、雑草の繫殖、汚物などで、特に景観が損なわれているような状態が挙げられます。

・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
 上記三つに当てはまらなくとも、周辺住民の環境保全を図るために放置できないような状態が挙げられます。

なお、特定空家に指定されてしまった場合は、特定空き家になる要因となった箇所を改善する必要があります。この改善が認められれば、指定を解除されます。

最大の違いは行政代執行の可否

管理不全空き家と特定空き家における最大の違いは、「行政代執行」の可否です。行政代執行とは、行政が空き家所有者に再三指導・命令を行ったにも関わらず、改善が見られなかった場合に、自治体が強制的に空き家を解体することを指します。この解体にかかる費用は、全て所有者に後ほど請求されます。特定空き家はこの行政代執行をしてもよいことになっていることから、特定空き家になる前に自分で改善する必要があります。

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管理不全空き家になると固定資産税が上がる

法改正
少子高齢化の日本では、今後ますます空き家の増加が見込まれます。そんな中、周囲に著しい悪影響を及ぼす「特定空き家」になるまで放置しておくことはできません。そういったことから、その手前の段階である管理不全空き家に対して、勧告により土地にかかる固定資産税が上がる法改正がなされることとなりました。

宅地にかかる固定資産税の減税制度

まずは、宅地にかかる固定資産税の減税制度の内容を今一度確認しましょう。居住用の家屋が建っている土地には、「小規模住宅用地の特例」と「一般住宅用地の特例」という減税制度が適用されます。どちらも、土地課税標準額が軽減され、結果として土地の固定資産税額が最大6分の1にまで減額することができます。

特例の名称 対象の住宅用地 固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地の特例 200平方メートル以下の部分 6分の1 3分の1
一般住宅用地の特例 200平方メートルを超える部分 3分の1 3分の2

例えば、敷地面積500平方メートルの住宅用地の場合、200平方メートルは小規模住宅用地の特例が、300平方メートルは一般住宅用地の特例が適用されます。

減税制度の除外対象となる条件

法改正にて、市区町村が指導しても状態が改善しない管理不全空き家については、上記の特例の適用を解除することとなってしまいました。解除となってしまうと、固定資産税額は最大6倍にもなります。
除外対象となる流れについて見ていきましょう。まず、市区町村長は、放置するといずれ特定空き家になるおそれのある空き家を「管理不全空き家」として指定し、管理指針に即した措置を「指導」します。
市区町村長は、指導しても状態が改善しない場合には「勧告」することができます。この勧告を受けた際、当該空家の敷地にかかる固定資産税等の住宅用地特例は解除となってしまいます。

管理不全空き家の固定資産税が上がるのはいつから?

2023年中
管理不全空き家の固定資産税が上がるのは、早くて2024年1月1日時点の可能性があります。その理由を説明します。

法改正の施行日は2023年中を予定

空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律は2023年6月14日に公布されました。施行期日は未定ですが、公布から6カ月以内となっているため、遅くとも2023年12月中には施行される見込みです。

固定資産税が上がるのは、勧告を受けた翌年

管理不全空き家や特定空き家の固定資産税が上がるのは、行政から勧告を受けた翌年です。もし今年中に勧告を受けた場合は、2024年1月1日時点の固定資産税から上がります。
固定資産税は、「その年の1月1日時点の所有者」が納税義務を負っています。実際に納税通知書が送付されるのは4月1日ですが、何か対策を行うのであれば1月1日までに行っておかなければなりません。
考えられる対応策としては、行政の指導の通り修繕などを実施することが挙げられます。しかし、もともと使う予定のない空き家に修繕費用をかけるのであれば、売却し手放してしまう方が良いという考え方もあります。

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まとめ

今回は、管理不全空き家について説明しました。法改正とともに、空き家に対する指導は強くなることが想定されます。もし活用していない空き家を所有している場合は、管理不全空き家に指定される前に、売却することをおすすめします。
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