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更地の固定資産税は高くなる?空き家を取り壊す前に知っておきたいこと

更地の固定資産税

空き家がある不動産を土地として売却した場合、更地にした方が売れやすい傾向があります。そのため、不動産を売却する際に不動産会社から先に空き家を解体することを提案される売主も多いですが、この場合地方税である固定資産税が6倍になる可能性があるため、注意が必要です。
そこで、この記事では建物を解体し更地とした場合の固定資産税について、概要や計算方法について解説します。

この記事で分かること

  • 更地の固定資産税に関する概要
  • 更地の固定資産税の計算方法
  • 更地の固定資産税を節税する方法

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更地とは?

更地とは
更地とは住宅や家屋といった固定資産などがなく、さらに敷地に対し借地権や抵当権といった活用が制限される権利の付いていない土地のことです。つまり、一般的に土地活用できる土地や住宅用地で建物が建っていなければ、ほとんどのケースで更地という扱いになるといえます。
ただし、建物がなければ必ず宅地になるというわけではなく、山林や沼地といった地目になることもあります。そのため、あくまでも一般住宅用地が更地となることを知っておく必要があります。

なお、更地にするための空き家の解体費用についてはこちらの記事でわかりやすく解説しています。
50坪の家の解体費用は?効果的な節約方法も解説

更地にも固定資産税はかかる

古家を解体した場合は家にかかる固定資産税は発生しませんが、土地の固定資産税はかかってしまいます。そこで、この章では更地の固定資産税について解説します。

更地と空き家で固定資産税が変わる

固定資産税は利用用途に応じて税負担を軽減する仕組みがあり、住宅が建っていることで税金を大きく抑えることができます。例えば小規模住宅用地の特例では、固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1となります。
しかし、住宅を取り壊しした更地の場合はこれらの特例が適用されずそのまま固定資産税が算出されることになり、空き家に比べると固定資産税が最大6倍になることに注意が必要です。

固定資産税の評価額について

固定資産税の評価額とは、不動産に課税される税金の課税標準となり、税金のベースとなります。この基準は建物の種類や居住部分の面積、建物の有無、敷地の使い方によって大きく変わります。
このことからも、不動産を売却する際には建物付き物件として売るべきかどうかを、不動産会社に相談することがおすすめです。

更地の固定資産税の計算方法

所有している更地の固定資産税は税理士や会計士に依頼せずとも計算することができます。そのため、所有している更地のランニングコストを把握するためにも、この章で解説する計算方法は事前にチェックしておくことをおすすめします。

算出基準の詳細

固定資産税は評価額× 標準税率1.4%によって算出することができ、税率は固定されていることから評価額次第で固定資産税の税額が決まるといえます。また、評価額は3年に1度見直される「評価替え」を行うことになっており、直近では2024年度が評価替えの年です。
そして、どのような土地であっても課税されるわけではなく、評価額が30万円未満の土地については税額がゼロとなり、税金を納める必要はありません。このことからも、標準額を正しく把握することが重要といえます。
なお、評価額は国が算定する地価公示価格の70%ほどが金額の目安となるため、正確な固定資産税額が分からなくともおおまかに把握することは可能です。

実際の計算方法

評価額が4,500万円の宅地では、敷地面積の違いによって次のように固定資産税額は変わります。

敷地面積180㎡の場合:4,500万円×1.4%×1/6=10.5万円
敷地面積300㎡の場合:(200㎡以内)4,500万円×1/6×1.4%=10.5万円(200㎡を超える部分)4,500万円×1/3×1.4%=21万円 10.5万円+21万円=31.5万円

このように、宅地には軽減措置が設けられていることから、必ず利用することをおすすめします。

減価償却の影響は?土地の評価額は年月の影響を受けない

減価償却とは、経年劣化によって減少する資産価値を各資産の耐用年数に応じて各事業年度の費用に配分することです。そのため、一戸建てやマンションの固定資産税を計算する場合には減価償却を考慮する必要があります。一方、土地については償却資産という位置づけではないため、所有期間に限らず経年劣化しないことになります。このことからも、土地の評価額は年月の影響を受けないといえます。
ただし、土地価格の高騰や震災による下落といった影響を受ける可能性は高いことから、活用や売却のタイミングには注意が必要です。

土地改良費と固定資産税

農地を所有している場合、固定資産税とは別に土地改良費という費用が発生します。この費用は土地改良法第36条にて徴収が認められている費用のことで、農地や農業用水路などの農業水利施設の維持管理に使われています。つまり、土地改良区にある農地の場合は固定資産税以外にもかかる費用があることを知っておく必要があります。
なお、市街化区域の土地については固定資産税の他に都市計画税がかかり、総務省では「都市計画事業や土地区画整理事業を行う市町村が、都市計画区域内にある土地や家屋に対して、その事業に必要となる費用に充てるために課する税金」と定められており、評価額の0.3%が課税されます。
このことからも、土地を保有している場合には固定資産税以外の費用についても負担分を分を把握しておくべきです。

更地の固定資産税の申告が必要になる場合

原則、土地や建物の固定資産税に関する申告は不要ですが、以下の場合は申告が必要となります。
・更地に住宅を新築した
・店舗などを住宅に改築した
・店舗と住宅の併用建物において、居住部分とそれ以外の部分の床面積に変更があった
・住宅をリフォームし、住宅でなくなった
・土地の利用状況を変更した
・建物を解体した
・敷地内の住宅戸数が変わった
上記の条件にある通り、更地に住宅を建築した場合には一定の手続きが必要となります。

必要な書類と手続き

申請には住宅用地申請書の提出となり、各市区町村に提出することになります。なお、書面については諸管轄庁において異なるため、注意が必要です。

申告の期限と注意事項

固定資産税は1月1日時点の所有者とその利用用途に対して課税されることから、用途に変更があった場合には速やかに申請する必要があります。この期限については市区町村によって異なりますが、おおむね1月末までであることが多いです。そして、この期限を超えて申請しなかった場合、固定資産税の追徴課税が発生する可能性があるため注意が必要です。

更地の管理にかかる費用

更地の管理には固定資産税の他に、都市計画税や土地改良費、上下水の基本料金などがかかります。しかし、やむを得ない事情によりこれらの管理費が支払えない場合、市区町村に進行することで支払いの猶予、もしくは免除となることもあります。
そのため、利用していない更地を所有している場合は、市区町村に相談するのがおすすめです。

更地の固定資産税の税率と支払い方法

固定資産税は自分で計算することができ、そのためには評価額と税率を把握しておくことが重要です。また、支払い方法はいくつかあり、納付書を使ってコンビニでの支払いやクレジットカード払いがあります。

現行の税率とその計算例

固定資産税は評価額に対して1.4%を掛け合わせることで算出することができ、たとえば3,000万円の評価額であれば42万円となります。これに対し、「住宅用地特例」による200㎡以下の小規模宅地を適用することで評価額を1/6にすることができ、この場合だと7万円となります。
このように、特例を利用することが重要といえます。

所有者負担の原則

固定資産税は原則、所有者が負担することになります。そのため、賃借権や抵当権といった他の権利と相殺や転用することはできず、納付書を受け取った所有者が支払うことになります。
万が一滞納した場合、延滞金の発生や更地の差し押さえというケースも考えられるため、固定資産税の支払いには注意が必要です。

更地の固定資産税の軽減措置と節税方法

一般的に、更地は建物がある土地よりも固定資産税は高くなるため、軽減措置などを使って税金を抑える方法を知っておくべきです。また、更地でなくとも建物がある場合、複数の節税方法を利用することができます。そこで、この章では固定資産税を抑えるための方法について、解説します。

軽減資格とその要件

注文住宅を建築した、もしくは建売住宅を購入した場合は土地の固定資産税を抑えることができ、一戸建ての場合は3年間、新築マンションの場合は5年間1/2にすることができます。また、長期優良住宅の場合は期間が一戸建てで5年間、新築マンションで7年間となります。
つまり、固定資産税は建物の仕様によって変わるといえます。

軽減措置の申請方法とポイント

軽減措置は翌年の1月31日までに住宅用地等申告書を提出しなければならないのが原則です。また、この書類は氏名や住所、物件の所在などを正確に記載する必要があります。
万が一内容が正しくない場合、提出した市区町村から修正の指示が出てしまい何度もやり直す可能性もあります。そのため、書類の提出前には間違いないか何度もチェックしておくことをおすすめします。

減額措置の存在

固定資産税を減額する措置としては前述した軽減措置や住宅用地の特例以外にも、次の方法があります。土地を所有している人は参考にしてください。
省エネ改修促進税制:省エネを目的としたリフォームもしくはリノベーションをした場合、延べ床面積が120㎡の範囲において家屋の固定資産税を1/3にすることができます。
バリアフリー改修促進税制:バリアフリー改修を目的としたリフォームもしくはリノベーションをした場合、延べ床面積が100㎡の範囲において家屋の固定資産税を1/3にすることができます。
耐震改修促進税制:耐震工事をした家屋の場合、2年間家屋の固定資産税が1/2となります。
長期優良住宅化リフォーム:長期優良住宅となる改修工事を行った場合、翌年の固定資産税が2/3となります。ただし、耐震改修もしくは省エネ改修を同時に実施することが条件です。
農地への転用:更地と宅地にするのではなく、農地として利用することで固定資産税の評価額を抑えることができます。なお、どのくらい抑えられるかは土地の面積によって異なります。

具体的な更地の固定資産税の節税方法

固定資産税の節税方法はいくつかありますが、現実的な方法としては建物を有効活用する方法が効果的です。また、どうしても建物を解体する必要がある場合は軽減税率を利用できるよう、有効活用することをおすすめします。

更地の固定資産税が高い理由と対策

更地は建物がないため固定資産税は安くなる筈ですが、実際には高くなるケースが多いです。そのため、使用していない空き家を解体することには注意が必要です。
しかし、空き家を放置していると「特定空き家」に認定されてしまい、軽減措置を除外されるリスクもあります。
このことからも、固定資産税を抑えつつ空き家を活用する方法を探す必要があります。

更地の固定資産税が高い理由

更地になったからといって固定資産税が突然高くなるわけではなく、更地にしてから1年以内に売却しなければ高くなります。また、居住していた家を離れ空き家となった場合、3年を超えると軽減措置が除外され高くなります。
そのため、土地を活用する際には「空き家になってから3年、更地にしてから1年」という期間を覚えておくのがおすすめです。

空き家を更地にせず活用する方法

空き家を取り壊して活用する方法として駐車場経営が人気です。メリットデメリットがありますのでこちらの記事を参考にしてください。
空き家は駐車場にした方が得?メリット・デメリットを解説

固定資産税を抑える最も良い方法は、空き家を更地にせず売却するという方法です。この方法は投資物件や居住用物件として公開し、買い手を募ることで実現します。そのため、所有権を放棄する代わりに空き家と土地の管理を第三者に譲渡することで、譲渡益のみを得ることができます。
なお、空き家の売却には空き家パスがおすすめです。空き家パスは全国の空き家に対応しており、不用品の撤去や解体も全て任せられることから、売主の手離れが良いサービスです。空き家を更地にせずに売却を検討したいオーナー様は、お気軽にご相談ください。

まとめ

更地の固定資産税は建物がある土地よりも高くなる傾向がありますが、軽減措置を利用することで税金を抑えることができます。
ただし、更地にせず空き家として有効活用する方法もあることから、空き家がある土地を所有している場合は更地にする前に不動産会社へ相談し、活用方法の提案を受けることをおすすめします。

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この記事の監修者 高祖広季

株式会社ウィントランス 代表取締役 高祖広季

空き家パスを運営している株式会社ウィントランスの代表です。日本の空き家問題を解決するため空き家専門の不動産事業を展開中。「空き家パス」と「空家ベース」というサービスを運営しています。これまで500件以上の不動産の売買取引に携わってきました。空き家でお困りの方の力になりたいと思っています。

       

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